栃木県の新年度予算案のうち「ドクターヘリ」導入促進事業費などを盛り込んだ保健福祉部関係予算案が十七日、県議会生活保健福祉委員会で賛成多数で了承された。二十三日の予算特別委員会に報告され採決されるが、民主党・無所属クラブの保母欽一郎氏らは「防災ヘリをドクターヘリ的に運用すべきだ」として反対姿勢を鮮明にした。
同委員会の了承に先立って保母氏は「命は救わなければならないが、借金が増え来年度は(県財政が)破たんするかもしれないというご時世。防災ヘリを活用した方が金はかからない」と主張した。
これに対し賛成の立場の早川尚秀氏(自民党議員会)は「ドクターヘリの方が(搬送された患者の)入院日数や治療費は少ない。十分導入する価値がある」と反論した。
保母氏と、同じ会派の斎藤孝明氏の二人は反対したが、残る六人が賛成し予算案は了承された。
民主党・無所属クラブは、民主党系会派「県民ネット21」が県の新年度予算案の賛否をめぐって事実上分裂し結成され、修正動議を提出する意向を示している。