島根県は新年度、ドクターヘリなど医療用ヘリコプターの導入と活用策を検討する会議を立ち上げる。病院や市町村などの関係者で構成し、同年度末までに県としての方向性をまとめる。
離島・中山間地域を中心に医師不足が深刻化し、県西部では救急医療体制の維持も困難になりつつある中、県として地域医療を守るのが狙い。検討会では、現在は県の防災ヘリを活用している救急搬送の課題検証や実施体制などを検討。地域での診療を応援する医師派遣など救急搬送に限らない多目的での利用や隣県との共同運航も探る。
近く準備会をつくり、七月に検討会を設置する。
このほど松江市であった県地域医療支援会議で県が報告した。県はまた、邑智、隠岐病院など県内の四公立病院に新年度、自治医科大卒の医師十一人を派遣することや、県内公立病院について「さらなる再編統合を図る状況にはない」とする公立病院の再編・ネットワーク化に関する基本的な考え方も報告し、承認を得た。（和田木健史）