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秋田県23日運航開始 救命率向上に期待<秋田魁新報>
2012.01.23

 秋田赤十字病院(宮下正弘院長、秋田市上北手)は23日、県ドクターヘリの運航を始める。医師と看護師がヘリに乗り、救急現場への出動や病院間の転院搬送を行う。早期の治療開始や搬送時間短縮により、救命率向上、後遺症軽減などが期待される。

 ドクターヘリの出動は各消防本部が要請する。傷病者を病院へ搬送する際、「緊急性がある」「搬送中に医師の経過観察や治療が必要」と判断すれば、秋田赤十字病院の通信センターに連絡。医師らを乗せたヘリが出動する。

 ヘリは時速約200キロで移動し、全県を30分以内でカバー。機内で患者を治療し、各地の中核病院や秋田市の3次医療機関へ搬送する。

 搬送対象の症例は、交通事故や火事による重症外傷・熱傷、脳卒中、急性心筋梗塞など。県内では県北部をはじめ、中核病院の専門医が不足し、心筋梗塞や消化管出血などの救急患者の常時受け入れができない場合があり、秋田市まで救急車で長時間搬送せざるを得ない現状。ドクターヘリにより、従来の長時間搬送で患者の体にかかった負担の軽減や、救急車の不在解消も図ることができそうだ。(2012年1月22日 秋田魁新報)