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患者の6歳女児をヘリ搬送 県境超えた医師が連携/愛知 <中日新聞>
2009.12.22

 新型インフルエンザ患者を救命するため、今月初め、愛知、静岡両県の医師が機転を利かして女児(6つ)の治療に当たっていたことが分かった。

 女児は11月30日、発熱と呼吸困難で愛知県豊川市民病院に入院。12月1日も呼吸困難が続いた。病院は「改善の兆しはない」と判断し、医療圏は異なるが、高度な対応ができる静岡市の静岡県立こども病院小児集中治療センター(PICU)に受け入れを依頼した。

 陸路で約125キロ。救急車で運ぶ時間はなく、ドクターヘリでの搬送が必要。通常なら愛知県の愛知医大(長久手町)にヘリを頼むが、原則を曲げて浜松市の聖隷三方原病院にヘリを依頼した。

 こども病院のPICUに搬送された女児は専門的治療で2日後にヤマを越えた。植田育也センター長(42)は「うちで治療した新型インフル患者約30人のうち、一番重い症状だった。搬送が一晩遅ければ間に合わなかった」と説明。医師の連携が幼い命を守った。

 (2009年12月15日 中日新聞)