救急医療の専門医や看護師が乗り込み、治療をしながら患者を搬送する県の「ドクターヘリ」が2006年12月の 運航開始から今年2月で無事故運航5千回となり、19日、国立病院機構長崎医療センター(大村市久原2丁目)で記念式典が開かれた。
同センターによると、県のドクターヘリは1機で、これまでの出動で治療を施した患者数は4655人。その後の追跡調査が可能な患者3117人のうち、死亡を防げたケースは110人、治療後の経過が改善したとみられるケースは729人だった。昨年は過去最多の790件の出動があった。
記念式典には医療関係者ら約50人が出席。同センターの江崎宏典院長は「地域社会の要望、期待に応えるために今後一層、技術と知識を磨き、安全な運航に努めたい」とあいさつ。松本崇大村市長は「ドクターヘリは空飛ぶ救命室。これからも救命率の向上や、後遺症の軽減など大きな成果を挙げることを願う」と述べた。
(2015年6月26日長崎新聞)