新潟県の2機目
県が導入を予定している2機目のドクターヘリの基地病院が14日、長岡市の長岡赤十字病院に決まった。救急医療関係者による選定委員会が選んだ。県によると、1機目との連携で、ほぼ全県が基地から半径100キロ圏に入り、30分以内に駆けつける体制が整う。
ドクターヘリは、救急車での搬送に時間がかかる地域などへ医師と看護師を乗せて駆けつけ、病気やけがで命が危ない人を病院へ運ぶ。県は2012年に1機目の運航を新潟大学医歯学総合病院(新潟市中央区)を基地病院として始めたが、上中越を十分にカバーできないことが課題だった。
病院の医師や消防、県警などの20人で構成する選定委は8月の初会合で、長岡赤十字、県立中央(上越市)、魚沼基幹(南魚沼市)の3病院を候補にした。このうち開院したばかりの魚沼基幹病院が辞退したため、今回の会合では長岡赤十字病院と県立中央病院のどちらを選ぶかを話し合った。
委員長の堂前洋一郎県立新発田病院長は会議後、「県民が最大の恩恵を受けるように考慮した」と話した。長岡赤十字病院なら糸魚川市西部を除く上中越が30分圏内(100キロ)に入るほか、出動要請が重なったときなどに1機目と補い合う余地が大きいことを評価した。30分圏外の地域は「富山・長野との広域連携により30分以内で救命センターに運ぶ考え」とした。
2機目は来年秋の稼動を目指す。今後、県が正式に長岡赤十字病院へ要請する。
(2015年9月15日 新潟日報)