ドクターヘリの普及を目指す救急ヘリ病院ネットワーク(HEM-Net)とトヨタ自動車は20日、自動車事故自動通報システムとドクターヘリの連携システムの実験を公開した。事故通報システムとドクターヘリの連携は世界初。
今回、茨城県つくば市の日本自動車研究所で、実際に車両を衝突させ実験した。事故通報システムが事故の規模や、乗員へのダメージを自動通報し、このデータを消防本部やドクターヘリの基地に転送。重傷者が出たと判断し、ドクターヘリを即時に出動させた。
現在のドクターヘリの出動は、事故現場に到着した救急車の救急隊員が要請し、ドクターヘリが到着するまでに、平均で事故発生から38分かかるという。
今回の実験では事故発生直後に出動したため、診察までが21分に短縮。「生存率が約4倍に上がる水準」(HEM-Net担当者)とみられている。関係者は「5年後をめどに実用化したい」と語っている。(2011年12月20日産経ニュース)