南佐久郡南牧村海ノ口の別荘地「八ケ岳高原海の口自然郷(ごう)」を所有するそごう・西武(東京)は1日、別荘地敷地内にドクターヘリ専用のヘリポートを新設した。別荘地の開業50周年記念事業の一環。初日から、体調不良を訴えた別荘住民が、信州大病院(松本市)を飛び立ったドクターヘリで、県厚生連佐久総合病院(佐久市)まで運ばれた。
ヘリポートは1300平方メートルで、アスファルトで舗装してある。普段は救急車の出入り口にチェーンをかけて閉鎖し、ドクターヘリや消防防災ヘリの離着陸のみに活用する。そごう・西武の子会社で別荘地を管理する八ケ岳高原ロッジは「別荘地で舗装したヘリポートがあるのは珍しいのではないか」としている。
同ロッジによると、別荘地から佐久総合病院まで救急車で片道約40分かかるといい、別荘住民らの緊急時に備えて、以前からヘリポートの設置が検討されていた。ドクターヘリは、別荘地から同病院まで同10分ほどで行ける。
同別荘地は1963(昭和38)年開業。現在は約1850区画が分譲されている。別荘地管理事務所長の内藤富夫さん(56)は「初日から対応できて良かった。ヘリポートを使う機会がないことが一番だが、いざという時に備えたい」と話した。
(2013年8月2日信濃毎日新聞)