本県と鹿児島
ドクターヘリで県境を超えて疾病者の相互搬送が可能な態勢を整えるため、宮崎、鹿児島両県は19日、初の共同訓練を都城、宮崎市の2会場で順次行った。
両県の医療、消防関係者ら約100人が参加。それぞれ導入した機体は仕様が異なっているため、疾病者の移し替えなどをしてスムーズな受け入れができるように備えた。
訓練は鹿児島県内で医療機関が対応できず、同県のドクターヘリで都城市郡医師会病院、県立宮崎病院に搬送したとの想定。ストレッチャーが可動式の宮崎のヘリと違って固定式のため、宮崎会場の宮崎市役所河川敷では市消防局職員が救急車からストレッチャーを寄せて、角度を調整しながら安全に患者を移す練習を繰り返した。
宮崎市北消防署の救命士有馬亮一さん(34)は「勝手が分かった。いざというときに鹿児島県と協力し合える関係を築きたい」、立ち会った鹿児島市立病院救命救急センターの吉原秀明センター長は「訓練できたことは意義深い。一人でも多くの命を救えるよう、連携を深めていきたい」と話していた。
両県は宮崎県のドクターヘリ運航開始後、昨年12月から本格的な協議を開始。宮崎のドクターヘリを使った訓練を25日、鹿児島県湧水町で行う。(2013年3月20日 宮崎日日新聞)