県内で初めて導入されたドクターヘリが8日、運航を開始した。全国で35機目。
ドクターヘリは、人工呼吸器や心電図モニターなどの医療機器を完備。出動要請を受けて5分以内に出動し、医師と看護師が県内全域にほぼ30分以内で到着する。機内で治療しながら医療機関に運び、救命率の向上や後遺症の軽減が期待される。
東日本大震災直後の昨年3月12~15日、7道県のドクターヘリ7機が沿岸被災地から、計39人の傷病者を乗せて花巻空港まで運んだ後、救急車で緊急搬送した。
ドクターヘリを運用する岩手医大によると、矢巾町藤沢のヘリポートにある事務所には、高度救命救急センターの医師や看護師が交代で待機。2018年頃にはヘリポート隣に病院を完成させ、ドクターヘリ到着後、すぐに傷病者を治療できるようにするという。
この日、ヘリポートで行われた運航開始セレモニーで、達増知事は「県土が広い岩手で、一人でも多くの命が救われることを期待します」とあいさつした。
(2012年5月9日 読売新聞)