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日本海側初3府県連携、就航 豊岡病院で式典、150人祝福/兵庫<毎日新聞>
2010.04.19

◇「一人でも多くの命救う」

空飛ぶER(救命救急室)といわれるドクターヘリの就航式が17日、豊岡市戸牧の公立豊岡病院で行われた。兵庫、京都、鳥取の3府県の連携による共同運航という初の試みに自治体、医療、消防関係者ら約150人が参加して祝福した。

 初日は豊岡市、丹波市、京丹後市から交通事故などで3件の出動要請があった。

 病院ヘリポートで行われた式では、搭乗するフライトドクター(救急医)9人、フライトナース(看護師)8人、操縦士らが紹介され、責任者の小林誠人・同病院但馬救命救急センター長が「一人でも多くの命を救うため精進する」と決意表明。関係者でテープカットして就航を祝った。

 あいさつに立った井戸敏三知事は「日本海側は3府県とも高速道路網が不十分で、救急医療で同じ悩みを抱えていた。コウノトリ飛ぶ豊岡から生命を守るヘリが飛ぶことをうれしく思う」と話し、続いて山田啓二・京都府知事と藤井喜臣・鳥取県副知事も祝いの言葉を述べた。

 豊岡病院のドクターヘリは全国22カ所目で、日本海側で初。兵庫、京都の両府県北部、鳥取県東部など病院から50キロ圏内が基本エリア。人工呼吸器など医療機器を搭載しており、各地の消防本部の要請で救急医と看護師を載せて出動し、グラウンドや河原などで救急車と合流。現場で救命措置をして、病院に搬送する。【皆木成実】 (2010年4月18日毎日新聞)