16年秋、上中越への出動を迅速化
泉田裕彦知事は14日、記者会見で県のドクターヘリを2016年秋に新たに1機導入し、2機体制で運航する方針を明らかにした。基地は、現在の新潟大医歯学総合病院(新潟市中央区)のほか、上、中越エリアの病院にも置く見込みで、要請から到着までの時間を短縮し、救急医療体制の充実を図る。
準備費用として関連費用を15年度当初予算案に計上し、基地病院の選定や運航会社の決定、格納庫の整備などを行う。現在、山形、福島両県と連携してドクターヘリを運航しており、2機目を導入すれば、長野、群馬両県との連携に向けて協議に入る。現在の年間運用費用は、約2億1千万円で、2機体制になると4億円超となる見込みだ。
ドクターヘリは12年に配備され、出動回数は1年目303回、2年目416回と増えている。ただ、湯沢町や糸魚川市などで新大病院から片道30分以上かかる地域があり、県は医療関係者らと2機目の導入を検討してきた。
泉田知事は「1機で十分カバーできていないエリアもある。2機目を導入し、助かる命を助けたい」と述べた。県医務薬事課によると、ドクターヘリが2機以上ある都道府県は、北海道や長野県など6道県という。
(2015年1月14日新潟日報)