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ドクターヘリ出動 1日2.7件 兵庫・豊岡市 <読売新聞>
2010.05.20

運航1か月 県予想の4倍 国内最多ペース

ドクターヘリが兵庫県豊岡市の公立豊岡病院に配備されて1か月になる17日、同病院は、出動件数が16日までの30日間で82件、1日平均2・7件となり、国内のドクターヘリで最多ペースの出動状況になっていると発表した。

 119番の受信後、すぐに消防本部が要請する体制をとっているのが大きな要因。小林誠人・但馬救命救急センター長は「事故による外傷に関しては約20分後にはヘリが着く。医療行為を始めることができるまでの時間が短い、国内有数の地域になった」と述べた。

 2009年度に運航実績のある全国21か所のドクターヘリのうち、最多出動は千葉県の日本医科大千葉北総病院の748回(1日平均2回)だった。今年度に導入の豊岡病院はこれを上回るペースで出動。県が想定した年間230回程度(1日平均0・63回)の4倍を超えるハイペースとなった。運航開始後、悪天候で飛べなかったのは2日間だった。

 82件の約1割がヘリによる早期治療で救命などの大きな効果があったという。

 要請が多かった消防本部は美方広域21件、豊岡市15件、朝来市と京都府京丹後市がいずれも12件など。一方、鳥取県内は病院間搬送の1件のみとなった。小林センター長は「鳥取市内に医療機関が充実していることが考えられるが、積極的な出動要請を働きかけていきたい」とした。(2010年5月18日 読売新聞)