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信州大病院・こども病院、ドクターヘリに小児医/長野<毎日新聞>
2016.02.04

 信州大医学部付属病院(松本市)と県立こども病院(安曇野市)は緊急を要する子供の治療のため、信大病院に常駐しているドクターヘリにこども病院の医師を搭乗させる協定を結んだ。小児専門医が遠隔地まで飛び迅速に集中治療を施すことで、子供の救命や後遺症軽減を目指す。

 両病院によると、敷地内にヘリポートがある長野市や諏訪市、阿南町などの10病院から要請があり必要と判断された場合、ヘリがこども病院を経由して小児集中治療医を乗せ、要請病院に向かう。患者は状況により、ヘリやドクターカーで主にこども病院へ運ぶ。

 こども病院から飯田市立病院まではドクターカーで片道2時間20分かかるが、ヘリなら信大病院から同25分程度で、こども病院に立ち寄っても大幅な時間短縮が図れるという。

 県内2機目となるドクターヘリ松本は2011年10月に運用を始め、信大病院高度救命救急センターの医師が搭乗している。施設間搬送での小児救急出動はこれまでに57件あり、受け入れ先はこども病院が41件だった。

 原田順和こども病院長は「広い長野では、都市部に比べて小児専門医の治療開始までに時間がかかる傾向があった。ヘリを使う効果は大きい」と説明。本郷一博・信大病院長は「全国的にもモデルとなる取り組みで、多くの子供たちが助かることを期待する」と語った。【古川修司】

 (2016年2月4日 毎日新聞)