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ドクターヘリ支援基金:4月創設 医師ら期待と課題、シンポジウムで話し合う/東京 <毎日新聞>
2010.02.22

NPO「救急ヘリ病院ネットワーク」(略称・ヘムネット)は17日、ドクターヘリに搭乗する医師らの養成を支援するため、4月に創設する「ドクターヘリ支援基金」をテーマにしたシンポジウムを千代田区一番町の全国町村議員会館で開いた。地域の救急医療にかかわる医師らが、基金への期待や課題について話し合った。

 ドクターヘリは17道府県で21機が運航し、来年度は兵庫など6府県が導入を計画しているが、人材養成が課題。そこで企業から1口50万円、個人から1口3000円で寄付を募って基金を設け、人材養成を支援する。

 基金については「国民に広く協力を呼び掛けることが大切」「寄付をした人に何らかの見返りがあるシステムにできないか」といった意見が出た。また、「ヘリだけでは地域の人々の命は救えない。ヘリに乗って活動できる医師を育てるため、地域の病院はどんどん医師を送り出すべきだ」「空の上に県境はない。県境を超えて患者を運べるシステムを作るべきだ」との意見もあった。

 シンポジウムには150人余りが参加。国松孝次理事長が基金への協力を呼び掛けた後、作家の海堂尊さんが基調講演し、「ドクターヘリを全国に飛ばすには市民社会の意識を変えなければならない。基金は民が公を支えるシステムのシンボルとなるだろう」と期待を寄せた。【合田月美】(2010年2月18日毎日新聞)