島根県の医療用ヘリコプター(ドクターヘリ)導入・活用検討会(座長、中川正久県参与兼病院事業管理者)は11日、出雲市内で初会合を開き、2011年度末導入を前提に議論を進め、来年2月をめどに具体的な運用案を示すことにした。
検討会は、県内の病院長や消防本部の消防長ら21人で構成。
初会合で県医療対策課は、ドクターヘリ導入効果として▽救命率の向上▽転院搬送時間の短縮化▽専門医師の緊急派遣など多目的な活用-が可能になると説明。年間1億7千万円かかるドクターヘリ維持費などは、国からの補助金や国の地域医療再生臨時特別交付金を充てるとした。
医師不足が特に深刻な県西部や離島地域から出席した委員からは、早期導入を求める声が相次ぎ「搬送先を県内の病院に絞らなくてもいいのでは」「早期導入が必要だ」などの意見が出た。
ドクターヘリは、救急医療機器が機内に装備され、医療機関や消防機関からの要請を受け医師、看護師を乗せて出動する。現在、16道府県18医療機関で配備、運用されている。 <山陰中央新報2009年8月11日>